2012.09.24
<第三十一席目 太陽の王子>
ずっと行きたかったところへ行こう、
手帳も予定も全部置いていこう
フランスな雰囲気をまといたかったので、おばあちゃんのプロバンス風ワンピースを着ていきました
星の王子様は大切な本です
作者のサン=テグジュペリはパイロットでした
だから飛行機の本を沢山書いたんです
子供向けの絵本は「星の王子様」だけ
王子様は地球じゃない星に住んでいて、わがままなバラに愛想を尽かして星を離れることにします
そして六人の大人たちを訪ね
七つ目の星として地球を訪れるのです
そこで狐に出会って、パイロットに出会った
王様とにらめっこ
サン=テグジュペリは心の中にずっと小さな男の子がいたのだと思います
その男の子を絵本の登場人物として存在させることで自分の考える抽象的な愛や死の概念を物語の中に描こうとしました
空にこだわり続けたサン=テグジュペリは7月31日、飛行機で基地を飛び立ったまま消息を絶ち、二度と戻って来ませんでした
人はみんな彼が星の王子様になったんだっていって空を見上げて砂漠を想いました
大丈夫、彼はあの絵と同じところにいるってみんなが信じた
今では行方不明になった飛行機は海から発見され、撃墜した人物も明らかになっています
ドイツの空軍、彼はサン=テグジュペリの本を読んで飛行機に憧れパイロットになった人でした
自分が撃墜した飛行機にサン=テグジュペリが乗っていたことを知らされたそのドイツ人は
それから二度と飛行機には乗らなくなったそうです